子供のころ夢みてた。 毎日遊んだなかよしのイルカといっしょに宇宙旅行すること。 「こんにちは」 こんなところで会えるなんて。 「ぼくは、はじめての人とイルカの混成クルーによるシャトルの船長をしてるんだよ」 「じゃあ、ほんとにいっしょに宇宙旅行ができるね」 「うん、もっと大きな船でいつかいっしょにしよう。ほんものの宇宙旅行」 私はイルカと会話をすることができる。それは誰にも真似のできないことだったけど、いまは誰でも会話をすることができる。わたしが宇宙飛行士になるためにがんばっていた頃、言葉とイメージによる人類/イルカ語の研究が奇跡的な進歩をしたから。 イルカと私たち人類はお互いを知ることによって、数学など科学やあらゆることで新しい地平を手に入れた。それで、SFの中のものでしかなかった「ワープ」という宇宙航法などもできるようになった。でも、それはまた別の物語。